写経でリセットしませんか
慌ただしい日常や雑念をスッとリセットするメディテーション(瞑想)で、自分の意識に向き合う時間をとってみませんか。
胡坐をかいての瞑想や座禅などもありますが、マインドフルネスの一つとしても実はとっつきやすいのでは?と、今回は伝統的な「写経」にチャレンジしてみました。瞑想をしながらマントラ(真言の意。仏に捧げる象徴的な言葉)を唱えるのに近いものがあるかもしれません。
写経はそもそも印刷技術がない時代に、教義を書き写すことで仏法を広めたり、僧侶が修行・講義・研究するために行われていたそうです。印刷技術が発展してから、あえて書くという行為に「修行」の意味合いが強くなり現在に至るようです(諸説あります)。
もちろん書写する経典も仏教の宗派によって違いますが、一番有名なのは「般若心経」かもしれませんね。
写経の準備
今回、写経をやってみるにあたっていくつか近所の寺社を探したのですが(写経を行っている寺社は意外とたくさんありますのでぜひ検索してみてください!)、はじめてというのもあり、もう少し気軽にできそうなところはないものかと探したところ、東京代官山に写経ができる「寺カフェ」なるものがあるのを発見し、さっそく行ってみました。
私が行ったカフェでは写経の前に、仏さまに一度手を合わせる以外に特にルールはなかったのですが、調べてみると行う前に手や口をすすいで清める、浄書するお経を読誦(どくじゅ)する、など行っている団体によっていくつかルールがあるようです。
また初心者は半紙の下にお経を置いて、上から経典を模写する方法が良いようです(文字をバランスよく配置するのが難しいため)。
墨や筆など使うもの用意も、場所によって様々なようなので事前に確認しましょう。
思った以上に難しい毛筆
実際に書き始めたら想像以上に難しい毛筆。トレースするだけなのに!?と愕然。うまく書こうとすればするほど手に力が入ってガタガタに笑。
なのでうまく書こうとはせず、呼吸を意識して無心に。“字を書くこと”自体に集中してみました。
ここは息を吐きだすとともに一気に書いてしまおう、といった具合に文字の構成や要素を自分なりに解釈をしながら試していきます。その中で、好きな文字や苦手な文字、なんとなく不気味に感じる文字など、文字によって受ける印象も本当に様々。
じっくり集中して文字に向き合いながら約1.5時間、不思議と充足感に包まれていきます。
お坊さんとの談話も楽しい
写経は毛筆が推奨されていますが、硬筆や筆ペンなどでも問題はないそうです。
またネットで写経用のPDFをダウンロードできたりもするので、実は自宅でも手軽にできてしまうのです。どんなものかな?で、まずは無料でやってみたい方には良いですね。
寺社などで行う場合は有料のところがほとんどだと思います。
ただ私が行ったカフェもそうですが、法話のひとつとして書写した教義の意味を教えていただいたり、終わった後にお坊さんとのお話も楽しめました。あとは個人的な悩み相談なんかも写経とは別にしてくれるところもあるようですので、やるなら一度足を運んでみることをおすすめします。
興味が湧いた方はぜひやってみてくださいね。
この記事の著者
Sachiko(さちこ)
フリーランスのWEBディレクター/ライター
美容、コスメ、ファッション、健康食品など女性向けサイトの制作や運営に多数たずさわる。興味を持ったことは何でもトライして、浅く広く楽しむタイプ。好きなものはお酒、食べること全般、旅、音楽、アート、読書、映画、ゲーム、ジム通い。