日本の文化をきちんと知りたいー「風呂敷」

LIGHT WORKS WEB Magazine コラム:日本文化をきちんと知りたい(風呂敷)

前回の「お盆」に続き、日本の文化シリーズ第二弾として今回は「風呂敷」をピックアップしてみました。

実は私自身、風呂敷はけっこう馴染みがありまして。旅行に持っていったり、ちょっとした手土産を包んだり、バッグにしたりと普段から風呂敷を利用しています。というのも以前、別でお仕事をさせていただい時に、とある商品のコラボレーション企画で風呂敷をオマケにつけるというプランがあったんですね。
それまで風呂敷の存在は知っていたけれど、お中元やお歳暮のきちんとした贈答品やご祝儀なんかを包む格式高いもの、と思い込んでいたのですが、風呂敷屋さんへ行ったら様々な美しいデザインの風呂敷があり、普段使いにも利用できると知ってからすっかりトリコに。今回は風呂敷の歴史とともに、おすすめの使い方もご紹介したいと思います。

 

風呂敷のはじまりは奈良時代

風呂敷の起源は諸説ありますが、ものを包む「包み布」としては奈良時代の正倉院に貴重な物を包んで保存していたことが最古の記録として残っているそうです。その後、鎌倉時代にも「平包」と呼ばれるものを包む布が存在し、これは意味合いとして現在の風呂敷の前身として考えられています。
「風呂敷」としては室町時代~江戸時代に広まっていったとされています。大名や武士が風呂に入る際に、他人の服と取り違えないように布で衣類を包んだリ、入浴後にその布を床に敷いて、足をぬぐい、その上で身づくろいをしたそうです。このように風呂で使う、ということから名前の由来が見えてきますよね。
江戸時代の中頃には庶民にも広がり、ものを包む布を一般的に「風呂敷」と呼ぶようになり、旅人は荷造りの道具として、商人はものを運搬するためにと、生活に欠かせないアイテムとして使われていました。

 

さまざまな素材

風呂敷の素材として代表的なのが以下の5種類です。

【正絹】
ちりめんが代表的。晴れの日にぴったりの高級布。ふっくらと柔らかな肌合いと光沢感が特徴。

【レーヨン】
絹に似た光沢感がありながら、手頃な価格で普段使いやお土産にぴったり。

【綿】
身近な天然素材。丈夫でしっかり結べるので、運搬用に適しています。使うほどに馴染み、吸水性もあり取り扱いが楽です。

【ポリエステル】
丈夫でシワになりにくく、縮むことも色落ちもほとんどない。すべりが良いため結ぶ、解くの動作もやりやすい。たたむとコンパクトで便利。

【ナイロン】
最も軽量でコンパクトになる素材。水にも強く速乾性があり、縮み、色落ちもほとんどない。シワにもなりにくい。

サイズも豊富で45cm~230cmと、ハンカチサイズから布団を包めるような大きさまで用途や目的によって使い分けられます。

 

おすすめの普段使い方法

実際に私が普段から使っているおすすめの使い方です。

●手土産ワインを包む
こんな感じで、手土産用のワインを持っていく時に使ったりします。

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●旅支度に(旅先でも!)
下着類、上物などを分けてパッキングするときに使います。さらに旅先では両端と持ち手を結べば手提げとしても使えるので、旅先で出かける時に使ったり、お土産を入れる袋にもなります。。

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もちろんお弁当の包み布としても使えますし、きちんとした晴れの日にも対応できる優れもの。日本の伝統的な「風呂敷」は、現代でも十分に使えて楽しめる暮らしの便利グッズなんです。
いろんな柄やデザインで見た目も楽しい風呂敷はギフトにも喜ばれそうですね。

 

この記事の著者
著者:石見幸子プロフィール画像

Sachiko(さちこ)

フリーランスのWEBディレクター/ライター
美容、コスメ、ファッション、健康食品など女性向けサイトの制作や運営に多数たずさわる。興味を持ったことは何でもトライして、浅く広く楽しむタイプ。好きなものはお酒、食べること全般、旅、音楽、アート、読書、映画、ゲーム、ジム通い。

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