【ドリーンブログ】心と身体の回復力を高めるジェントルヨガ(前編)
ヨガは心的外傷後ストレス障害(PTSD)を癒し、ストレスホルモンを減少させる効果があるとして最も勧められているエクササイズです。ただし、私の『ドラマ・デトックス』に書いた通り、ヨガの効能を得ようとして、動きの速い太陽礼拝や戦士のポーズを必死になって繰り返す必要はないのです。ゆっくりとしたペースの元気回復を促すヨガの方が、実際はあなたの心と身体を癒してくれるのです。
ヨガを含め、ストレスのかかるエクササイズはかえって逆効果となるという検証結果も数多くあります。
クラスの中では、他の参加者たちと競い合う雰囲気が生じて、恐れの感情が呼び起こされることがあります。するとアドレナリンが刺激され、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促します。これが身体に食物を脂肪として、特にお腹周りに蓄えさせてしまいます。ストレスを感じると脳と身体はもうすぐ飢饉がやってくると認識します。ですから生きるための防衛手段として、摂取カロリーを全て溜め込もうとするのです。
コルチゾールが分泌されにくいゆっくりとしたエクササイズは、減量のためにより良い方法です。身体の代謝が良くなり、摂取した食べ物を燃やしやすくなるからです。また、ヨガは美容に良いばかりではなく、ストレスやトラウマを癒す効果もあります。
ヨガの効果を得るためには、必ずしも90分のレッスンを受ける必要はありません。毎日35分から40分のヨガをするだけで、PMS(月経前症候群)の症状やストレスがかなり軽減されるという研究結果が報告されています。定期的に行うのであれば、35分のクラスを受けるだけでヨガの癒し効果が得られます。
もちろん全てのヨガクラスは同じではありません。インナーマッスルを鍛えるため、動きを早くして心拍数を上げる陽的(男性的なエネルギー)なクラスもあります。このようなクラスでは戦士のポーズを取ることが多いです。
ストレスの多い生活を送っている人は、身体が陽エネルギーで満ちている状態でしょう。それは暗いタイプの陽エネルギーです。あなたは、他の生徒たちと比べたり競争したりして、これ以上の暗い陽エネルギーは取り込みたくないでしょう。
ヨガには、陰のエネルギーが強いクラスもあり、ストレッチや元気回復、呼吸、自己の内面への意識、調和と心の安らぎを得ることに重点を置いています。この種のクラスでは、立って行うポーズよりも座ったポーズが多いのが特徴です。
陰的なヨガのクラスは、「ジェントルヨガ」「リストラティブヨガ」と呼ばれることが多いようです。心が落ち着くような音楽が流れ、インストラクターは優しい声でゆっくりと語りかけます。マットの上に身体を横たえるポーズをしながら目を閉じてヨガによる内的体験ができるでしょう。
レッスン中に、他の生徒に対して嫉妬したり、自分の体型やポーズが上手にできないことを恥ずかしく思ったり、インストラクターにポーズを直されることを心配すると、暗いタイプの陰エネルギーが発生します。
ストレスを感じている人は、混んでいるヨガスタジオでのレッスンは避けましょう。混み合った場所にいると、自然に攻撃的になったり競争したくなったりするという研究もあります。これはまさしく暗いタイプの陽エネルギーです。
ですから、明るい陽か陰のエネルギーに満ちたクラスを選ぶようにしましょう。そのようなクラスは、恐れではなく愛に基づいています。明るい陽や陰のヨガクラスでは安心してレッスンを受けることができ、自分が大事に扱われ、支えられていることを実感します。インストラクターに直接指導を受けるときには嬉しく感じます。一方、暗い陽や陰のクラスでは、恥ずかしいと感じてしまいます。
リストラティブヨガ、陰ヨガ、ジェントルヨガなどと呼ばれているクラスでも、本当に明るく優しいエネルギーに満ちているのか確かめておいた方がよいでしょう。
ジェントルヨガ、リストラティブヨガと銘打っているのに、実際はとても暗い陽や陰のエネルギーのクラスだったりすることもあります。上級者クラスをいつも教えているインストラクターが、初心者クラスを代行指導しているときに起こることが多いようです。是非、事前に確かめておきましょう。
(後編へ続く…)
(『ドラマ・デトックス』より抜粋)
「Doreen Virtue | official Angel Therapy Web site」2015年9月27日掲載のブログ より
ドリーン・バーチュー
エンジェルオラクルカードシリーズの著者。カウンセリング心理学博士であり、50タイトル以上の著書とオラクルカードの制作に携わり、“エンジェル・レディ”というニックネームで知られています。オンラインで受講するセミナーやワークショップの他、世界各国でライブワークショップも多数開催の実績を持ちます。
現在は信仰上の理由により活動を制限していますが、過去に執筆した多数の名作が、現在も多くの人々の心の支えとなっています。