【コラム】秋の夜長にSFの世界を楽しみませんか

LIGHT WORKS WEB Magazine コラム:秋の夜長にSF

今年の春ごろからハマっているSF(サイエンスフィクション)の世界。スマホにはじまり、AIやロボット、宇宙開発など様々な分野で“輝かしい未来の夢”だったことが、次々とリアルなものとして目の前に存在するようになりました。
子どもの頃に観た映画『バック トゥ ザ フューチャー』はどこか夢物語でしたが、今ではそんなSFの世界が夢物語ではなくなり、良い意味でも悪い意味でも現実的な(人間が選択した)未来として存在しようとしています。

そんな視点でSF小説を読むといろいろ考えさせられたり、もっと面白く感じたりで、ぐんと入り込むように。古典と呼ばれそうな70年代の作品~ロマンス系のものまでおススメをピックアップしてみました。秋の夜長に一冊いかがでしょうか。

 

今なお人気。世界の名作SF

古典というほど古くもないと思うのですが、SF小説の名作と呼ばれる作品から。どちらも読んだことある人、もしくはタイトルだけは知っている方も多いのでしょうか。

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左:『一九八四年』(ジョージ・オーウェル/早川書房)
右:『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(フィリップ・K・ディック/早川書房)

『一九八四年』が書かれたのは1949年、日本で初翻訳されたのが1970年代です。
SF作品というより、文学作品のイメージが強いかもしれません。村上春樹の作品『1Q84』の土台になっていることでも知られています。ビッグ・ブラザーという謎の人物を頂点に、徹底した情報操作と言論統制が行われ、思想と行動がすべて監視されている世界(国)を描いた近未来作品。
『戦争は平和なり、自由は隷従なり、無知は力なり』この一見パラドキシカルな言葉が、真となる世界の恐ろしさと、これと似た独裁国家が今普通に存在していることに考えさせられます。

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』は80年代の映画『ブレードランナー』の原作としても有名な作品です。
核戦争で人間を含む多くの動植物が死の灰になった後、アンドロイドが人間と同じように生活をするようになった世界では、ペットもアンドロイドが主流。“本物の動物(ペット)”はとても高くつくぶん、ある種のステータスにもなります。アンドロイドが溢れる世界で、叫びのように心の底から希求される「生」が生々しく、揺さぶられます。

 

壮大なスケール日本のSF

日本のSF界の重鎮、小松左京と、光瀬龍&萩尾望都の作品です。
どちらも地球の誕生から終焉を迎える未来まで、壮大なスケールで描かれた大作。

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左:『果しなき流れの果に』(小松左京/ハルキ文庫)
右:『百億の昼と千億の夜』(光瀬龍/萩尾望都/秋田文庫)

『果しなき流れの果に』は、サスペンス的な要素を含みつつ、白亜紀の恐竜時代から、30世紀の未来まで長い時空を超えて戦う人間たちの軌跡を描いた作品です。
時間がすでに意味をなさない世界を旅してきた魂(意識)が、すべてを忘れ、最後に愛する人と再びめぐり会うという、ある意味ロマンティックな作品かもしれません。そして人間の一生(100年)はなんと短く儚いものだろうとも思えます。

『百億の昼と千億の夜』は光瀬龍の原作を、萩尾望都が漫画化した作品。原作と両方読んだのですが今回は漫画の方をピックアップ。
古代ギリシャの哲学者プラトンを道案内役として、科学と宗教(または神話や神々の世界)が螺旋状に連なり、壮大な絵巻物のように描かれた大河作品です。終わりも始まりもない戦いの中で、宇宙の真理を追い求める阿修羅やシッタータ(釈迦)の姿に、無常な今と未来が重なります。

 

ロマンティック&サスペンス近未来

ちょっと固い流れになってしまったので最後は軽く読めるロマンスものを。
アメリカのロマンス作家ノーラ・ロバーツが別名のJ・D・ロブで発表している近未来SFロマンティック&サスペンスの人気シリーズです。

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『汚れなき守護者の夏 - イヴ&ローク15 -』(J・D・ロブ/ヴィジレッジブックス)

コンピューターにウィルスを送り、ウィルスに感染したコンピューター画面を見続けさせることで脳を破壊し、死に至らしめるリモート殺人を次々と行う犯人グループを追うサスペンス作品です。シリーズ全般を通して、殺人の方法も未来的なら捜査方法も未来的で、普通のサスペンスものとはちょっと違う面白さがあります。
主人公の女警部補のパートナーがハンサムで大金持ち、というロマンス作品ならではの王子様設定なのでトキメキたい人にもおすすめ笑。自動運転で空中浮遊する車、ボタンひとつで手の込んだ食事が出てくるレンジ、シャワー後のタオルが不要な乾燥チューブなど、散りばめられた未来のアイテムも楽しめる要素です。

 


この記事の著者

著者:石見幸子プロフィール画像

Sachiko(さちこ)

フリーランスのWEBディレクター/ライター
美容、コスメ、ファッション、健康食品など女性向けサイトの制作や運営に多数たずさわる。興味を持ったことは何でもトライして、浅く広く楽しむタイプ。好きなものはお酒、食べること全般、旅、音楽、アート、読書、映画、ゲーム、ジム通い。

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2018年11月09日 | Posted in COLUMN/コラム | タグ: No Comments » 

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