日本の文化をきちんと知りたいー「冬至」

LIGHT WORKS WEB Magazine コラム:冬至

いよいよ年も迫ってきました。クリスマスや忘年会などイベントが多くなる年末シーズンですが、暦の上では大きな区切りとなる「冬至」を迎えます。

今年の冬至は12月22日(毎年日付は変わります)。一年で一番日照時間が短い日、ゆず湯に入る日、などなど何となく知ってはいるものの「冬至」に紐づく風習について、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。今回は「冬至」にまつわるあれこれを調べてみました。

 

運気上昇に転じる日

「夏至」と同じで「冬至」は日本に限ったものではなく、地球の北側、北半球にある国々にとっては共通の日です。夏至は日照時間が一番長く、冬至は日照時間が一番短い日。その差は場所にもよりますが、約4~5時間もあるそうです。日照時間が短いのは、太陽黄道(天球上において太陽の見かけ上の通り道)が一番低くなるからで、冬至以降は少しずつ日照時間が増えていくということになります。

中国や日本ではこの日を境に、再び力(太陽の力的なニュアンスですね)が蘇ってくることから、陰が極まり、再び陽にかえる日という意味で「一陽来復(いちようらいふく)」といい、運気が上向きに転じる日とされているんです。

 

柚子湯に入る理由

ここからは日本独自の文化ですが「冬至」といえばゆず湯が定番ですよね。テレビのニュースでもよく見かけます。
なぜゆず湯に入るのか、いくつか説がありますが一般的によく知られているのは語呂合わせで、柚子(ゆず)=「融通(ゆうずう)」がきく、冬至=「湯治(とうじ)」から。
柚子湯に入ると風邪を引かないと言われています。実際、柚子の香りには免疫力を高める成分があると言われていたり、何より爽やかな香りに包まれることで寒さに縮こまった体を温め、リラックスしてほぐすことができますね。

 

LIGHT WORKS WEB Magazine コラム:星空

「禊」の役割も

さらにもう一つの由来として、運を呼び込む前の厄払いをする「禊」の役割があったと考えられています。昔は毎日入浴する習慣がなかったのもあり、「一陽来復」のために身を清めるのは道理にかなったことだったんですね。冬が旬の柚子は香りが強く、強い香りは邪気を払うとされていたり、柚子が実るまで長い時間がかかることから、長年の苦労が実りますようにという思いも込められていたそうです。何気なく知っていることでも、長く続く風習の中には本当に様々な意味があるんですね。

ほかにも「冬至」には、運気をアップするために「ん」のつく食べ物を食べると良いとされています。かぼちゃ(=なんきん)がよく食べられるのもそこから。にんじんやだいこん、れんこん、うどん、ぎんなん、なども運盛りといって縁起かつぎに良いそうです。

今年の冬至は、じきやってくる新しい春に向けて、運気アップを思い描きながらゆったり柚子湯につかってみるのはいかがでしょうか。

この記事の著者

著者:石見幸子プロフィール画像

Sachiko(さちこ)

フリーランスのWEBディレクター/ライター
美容、コスメ、ファッション、健康食品など女性向けサイトの制作や運営に多数たずさわる。興味を持ったことは何でもトライして、浅く広く楽しむタイプ。好きなものはお酒、食べること全般、旅、音楽、アート、読書、映画、ゲーム、ジム通い。

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